令和2度税制改正により、連結納税制度の見直しが行なわれました。その改正内容についてお知らせいたします。

連結納税制度の見直し

企業の機動的な組織再編を促し、企業グループの一体的で効率的な経営を後押しすることで、企業の国際的な競争 力の維持・強化を図るため、連結納税制度を見直し、グループ通算制度へ移行することとされました。

制度の概要

グループ通算制度とは、完全支配関係にある企業グループ内の各法人を納税単位として、各法人が個別に法人税額 の計算及び申告を行い、その中で、損益通算等の調整を行う制度です。
併せて、後発的に修更正事由が生じた場合には、原則として他の法人の税額計算に反映させない(遮断する)仕組みとされており、また、グループ通算制度の開始・加入時の時価評価課税及び欠損金の持込み等について組織再編税 制と整合性の取れた制度とされています。
今までの連結納税制度は、連結親法人と子法人など企業グループの損益を通算できるメリットがある制度です。こ のメリットはそのままに、グループ通算制度として新たな税制に変更されました。
従来は、親法人が子法人の所得も含めて代表して申告し、修正申告などの際に必ず親法人が行う必要があるため、 非常に事務負担の多い制度でした。グループ通算制度では、グループ法人間で損益通算をした上で、各法人が法人税 の申告を行う仕組みとなります。

グループ通算制度の主な概要

適用法人 連結納税制度と同様とする(ただし、以下の法人を除外する)。
① 青色申告の承認の取消しの通知を受けた日から同日以後 5 年を経過する日の属する事業年度終了の日までの期間を経過していないもの
② 青色申告の取りやめの届出書の提出をした日から同日以後 1
納税主体等 ① 各法人が個別に法人税額等の計算・申告を行う。
② 親法人及び各子法人には、通算グループ内の他の法人の法人税について連帯納付責 任がある。
③ 親法人の電子署名により子法人の申告及び申請、届出等を行うことができることとするほか、ダイレクト納付について所要の措置を講ずる。
事業年度 連結納税制度と同様に、親法人の事業年度にあわせたみなし事業年度とする。
損益通算・税額調整等 ① 欠損法人の欠損金額を所得法人の所得金額と損益通算する。
② 研究開発税制及び外国税額控除については、企業経営の実態を踏まえ、現行制度と同様、グループ全体で税額控除額を計算する。
税率 税率は、
通算グループ内の各法人の適用税率による。
なお、中小法人の軽減税率の適用対象所得金額は、年 800 万円を所得法人の所得の金 額の比で配分した金額とする。
申告及び納付 ① グループ通算制度の適用法人は、電子情報処理組織を使用する方法(e-Tax)によ り法人税及び地方法人税の確定申告書、中間申告書及び修正申告書を提出しなけれ ばならない。
② 仮決算による中間申告は、通算グループ内の全ての法人が行わなければならない。
中小法人判定 次の制度における中小法人の判定について、通算グループ内のいずれかの法人が中小 法人に該当しない場合には、通算グループ内の全ての法人が中小法人に該当しないこととする。
① 貸倒引当金
② 欠損金の繰越控除
③ 軽減税率
④ 特定同族会社の特別税率の不適用
⑤ 中小企業等向けの各租税特別措置

適用時期

令和 4 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度から適用されます。


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