社会・経済の動き

2022年5月17日トピックス

国の長期債務残高、1017兆円に達す

財務省の発表によると、税収で将来返済する必要がある長期債務残高は2021年度末時点で1017兆1千億円になったことが明らかになった。18年連続で過去最大を更新したことになり、初めて1千兆円台を突破した。2002年度に500兆円を突破し、約20年間で倍増したことになる。地方の長期債務残高が193兆円となる見込みで、国と地方合わせて1210兆円になり、国民1人当たり約966万円もの借金を抱えていることになる。

経常収支の黒字、22%減の12.6兆円

財務省は2021年度国際収支統計で、海外とのモノやサービスの取引や投資収益の状況を示す、経常収支は前年度比22.3%減の12兆6442億円の黒字だったと発表した。4年連続で黒字幅は縮小し、背景には燃料価格の上昇で輸入額が膨らんできていることから貿易収支が赤字に転じていることが主な要因として挙げられている。内訳をみると、貿易収支は1兆6507億円の赤字、サービス収支は4兆7960億円の赤字、企業が海外子会社から受け取る配当金などの第1次所得収支は21兆5883億円の黒字だった。

米消費者物価、8.3%上昇の高水準

米労働省は4月の消費者物価指数は前年同月比8.3%上昇となったと発表した。前月は40年3か月ぶりの大きな上昇率となる8.5%を記録したが、若干の減少となったものの、依然として高い水準にある。新型コロナウイルス禍からの経済再開やロシアのウクライナ侵攻などの影響から物価高騰が続き、食品や家賃など幅広い分野での値上がりが続いていることが背景にある。品目別にみると、エネルギー価格が前年同月比30.3%、新車が13.2%、食品が9.4%、家賃が5.1%など上昇していた。

平均賃金、3カ月連続増の28万円

厚生労働省は3月の毎月勤労統計調査で労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額(名目賃金)は28万6567円だったと発表した。前年同月比1.2%の増加で、3カ月連続で前年を上回っている。現金給与総額の内訳をみると、基本給に相当する所定内給与は同0.5%増の24万7249円で、残業代などの所定外給与は同2.5%増の1万8801円、賞与などの「特別に支払われた給与」は同10.7%増の2万517円となっている。

1世帯当たりの貯蓄額は過去最多に

 総務省は2021年の家計調査報告で2人以上の世帯の平均貯蓄は1880万円だったと発表した。前年比5.0%の増加で、増加は3年連続となり、比較が可能な2002年以降で過去最高となった。増加した背景には、コロナ禍で外出が減ったことで娯楽関係を中心に支出が減り、貯蓄に回ったものとみられる。貯蓄額の内訳をみると、定期預金が1.3%増の615万円、普通預金が5.0%増の584万円、生命保険は横ばいの357万円、株式などの有価証券が22.9%増の295万円となっている。

2021年度郵便物等は4.4億通が減少

日本郵便の発表によると、2021年度の郵便物や荷物の引受数は191億9千万通で、前値度より4億4千万通減少していることが分かった。普通郵便は3億8千万通少ない143億3千万通で、ゆうパックなどの荷物は9.4%減の9億9千万個で10億個を割り込んだ。デジタル化の進展で郵送による請求書などが大幅に減少したことや、環境負荷を減少させるため年賀状等の挨拶を取りやめることが影響したとみられるとともに、ゆうパックはライバルとの競争激化が響いているとみられる。

新車販売台数、45年ぶりの低水準

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の発表によると、2021年度の国内新車販売台数は前年度比9.5%減の421万5826台だったことが明らかになった。3年連続での減少となり、1976年度以来、45年ぶりの低水準となった。背景には、半導体などの部品不足により減産が続いたことが影響し、新車供給ができなかったことが挙げられている。とくに、軽自動車以外の自動車(登録車)は8.2%減となり、統計開始の1968年度以来、過去2番目の低い水準となった。

高齢者の筋肉・脂肪、余命の長短に影響

東京都健康長寿医療センターの研究グループの発表によると、高齢期の男性では骨格筋量が多いほど余命が長く、女性では脂肪量が少ないほど余命が短いことが分かった。関東在住の高齢者を6年間にわたって、骨格筋量、脂肪量、握力、通常歩行速度の4項目と、要支援・要介護認定、死亡との関係を追跡調査したもの。調査分析したところ、男女ともに筋力、歩行能力が高いほど、要介護状態になりにくく、低いほどなりやすいことが確認された。


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記事提供元:(有)ホップステップ「新聞・経済のうごき@.yomu」


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